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2019年04月
ぶらさがりに適した鉄パイプの太さ

主に2歳組までの行動です
公園や園庭にある遊具の鉄パイプの太さは、色々です。
例えば・・
  1. 遊具の構造を保つ太いもの   2. 子どもの出入りを調節する柵のようなもの   3. 掴まってぶら下がったり登降したりするもの
それぞれですが、子どもはどの太さにも取りつきます。 大人は、ちょうどよい太さの鉄棒だけで安全に遊んでもらいたいが、 そこで改めて、本当はどの太さが取りつきやすく、好きでしかも安全なのか・・ を聞いてみました。
調査方法
回答を得る 三本の太さの鉄棒で遊ばせてから、個人面談で聞き取りする 対象    都内のK保育園の5歳組児23名中、興味をもって参加した者 日時    今から20年も前の調査ですが・・子どもの体格は同じです 参加者   第1回17名 第2回18名 第3回16名(6月2回7月1回) 鉄パイプ  固定遊具用の太さ3種の鉄棒を160cmの高さに掛けて渡る 直径   (1)25㎜(鉄棒、 雲梯)      (2)33㎜(ぶらんこ柵)      (3)40㎜(登り棒)・雲梯の支柱)
結果と考察
主体的な回答を得るため、終わった子どもに個別面接で聞き取る 表1 二者択一 計3日間における回答集計 鉄棒二種の操作について「良いと思う方」を回答(3日間延べ76回答)  
 33mm対25mm 40mm対25㎜ 応答なし 
 33mm 6名  25mm 25名  40mm 9名  25mm 36名  6名 
 19% 81% 20% 80%
良いと思う理由
 安全性 快適性
・持ちやすい ・やりやすい ・滑らない ・ちゃんと〈掌を示し〉 ・このぐらいだから(掌を指し) ・持ちやすい ・やりやすい ・いきやすい ・すぐ渡れた ・好き
良くないと思う理由
・落ちそう ・やりづらい ・すべる ・重たい(体の重みを掌で感じた) ・手がぐるりんとまわった
結論
3回の回答を総合すると-掌でつかまる・ぶら下がる・移動するという運動において 三種のパイプのうち、25mmの太さが最も好まれた。「持ちやすい」などの回答は 既設遊具への信頼感にもつながってくる。 「パイプによる事故」は同時期都内2区の調査で負傷数全体の5~6%起こっている。 このうち、太いパイプが掴みにくいため起こる事故に対しては、今回の子どもの思いが 保育士の認識にしっかりあることで事前の防止が可能になると思われる。 子どもの実感を大切に活かし、身体機能のより良い発達のために挑戦させていきたい。